fruiting body

保良雄は、テクノロジー、生物、無生物、人間を横軸で捉え、存在を存在として認め制作します。「人工物、自然物、有機物、無機物が混交するインスタレーションです。その特筆すべきは岩塩の使用です。日本列島に岩塩は存在しておらず、今回使用されるものはさまざまな大陸由来のものです。そして岩塩は、太古の地殻変動により海底が隆起するなどして海水が陸上にて結晶化したもので、岩塩は海水の“化石”といえます。本作では、遥か遠くの海で生まれた岩塩という化石が、もろもろのアクターのもつれ合いにより、この空間、この現在にて孵化するのです」(テキスト:高木遊)